[特集]裏OTO TO TABI〜スタッフから見たOTO TO TABI2019〜

北海道ならではの音楽シーンと音楽で楽しむ景色が広がる、冬の音楽フェス「OTO TO TABI 2019」が3月2日(土)に開催され、早一か月。
会場に来てくださった皆さん、そろそろ余韻も抜けてきた頃でしょうか?
わたしはまだまだ醒められそうにありません。
そもそもこの文章だって、本来ならおととたび後一週間以内に書き上げるつもりでいたものです。鮮度抜群でお送りしたかったのですが、いざ本祭が終わってみると、灰。真っ白に燃え尽きてしまった自分がいました。
そんな勝手な事情で少し時間が空いてしまいましたが、この記事があの日のことを思い出すきっかけになればうれしいです。そして来年にまで思いを馳せてもらえたら。来られなかったあなたも、来年こそ行くぞと意気込んでもらえたら。おととたびを知らなかったあなたには、ふーん、面白いイベントあんじゃん?と思ってもらえたら。

OTO TO TABIは、ただの音楽好きが集まってつくる北海道の冬の音楽フェス。2011年にスタートし、今年で9回目の開催でした。ただの音楽好きが、というところがミソで、スタッフに音楽業界の人間は一人もいません。今年は、音楽への愛と北海道を盛り上げたい気持ちだけを共通項に集まった、職業も年齢もバリエーション豊かなスタッフ10数名が運営を行いました。そして前日・当日ボランティア「雪だるま隊」約30人、さらに会場設営、装飾、PA、飲食、野外エリアの制作、など各界の職人さんたち。これがおととたびをつくりあげているメンバーです。

実は、昨年までは運営スタッフはたった4人だけでした。当日ボランティア経験者へのお誘いに加え、SNSでも募集をかけ、大幅に運営スタッフを増やして臨んだ今回。
結果としては、初めてのソールドアウト。未知の事態にバタバタしつつも、大きなトラブルもなく無事にイベントを終えることができました。
かく言うわたしも、今年から運営スタッフに入った一年生です。きちんとおととたびの力になれたこと、皆さんに楽しんでもらえたことに喜びを感じながらも、これまでずっと4人でやってきた先輩スタッフたちの凄さに思いを馳せると気が遠くなりました。〈好き〉だけで、〈楽しい〉だけでできる範疇は確実に超えていること。それでも続けていること、続けていくこと。手作りのあたたかさの奥に、ひたむきな意志の強さが見え隠れしているところ、それがこのフェスの魅力のひとつだと思います。

突然ですが、ここで話を冒頭に戻します。『北海道ならではの音楽シーンと…』という文章に、見覚え、いや、聞き覚えがある方がもしいたとしたら、わたしと握手してください。
これはFMノースウェーブ「FEEL ON THE STREET」内に出現した期間限定コーナー、「FEEL ON THE OTO TO TABI」の冒頭で毎回読み上げられていた言葉です。
わたしの運営スタッフとしての主な仕事は、おととたび当日までの1か月間、週に一度の「FEEL ON THE OTO TO TABI」におととたび代表として出演することでした。毎週おととたびに関するさまざまなゲストを迎え、おととたびの魅力を掘り下げていくというこのコーナー。
わたしはここでもおととたび特有のあたたかさ、そして強さを感じました。
コーナーのレギュラーメンバー3人+ゲストで賑やかに和やかに、ゆるっと楽しくお送りするトークは非常におととたびらしいもの。しかし、その中で垣間見える、それぞれが持つ芯の強さに収録ではいつも背筋が伸びました。貴重な時間を割いて協力してくださったノースウェーブのみなさん、ゲストインしてくださったみなさん、そしてラジオのリスナーさんまで。外に出ていっても、おととたびのことを一緒に考えてくれて、一緒に盛り上げてくれる人がいることを肌で実感できる瞬間が何度もありました。

当日、仕事の合間を縫って見ることができたU-Zhaan×環ROY×鎮座DOPENESSと蓮沼執太フィル、どちらもあまりに素晴らしく、涙が出そうになったことを忘れられません。いろいろなフェスが乱立するこの時代の中で、商業的ではなく、ただ音楽への愛だけで成り立っているこの空間で、こんなにも〈音楽として力のある音楽〉を聴けることの正しさ。どこまでもうつくしく、ひたすら誇らしかったのでした。

毎年来てくれるあなたも、今年初めて来てくれたあなたも、いつか行ってみたいと思ってくれているあなたも、いま初めておととたびを知ったあなたも。
音楽をピュアに愛する人がいる限り、きっとおととたびは続きます。
お客さんもスタッフもアーティストも、立場を超えて気持ちを共有できるフェス。
来年も、冬の北海道でお会いしましょう。
会場内で会ったら音楽の話でもしましょうね!

2019.4.1 AkM

平成10年10月9日生まれ。アキムは本名、漢字で書くと暁夢。札幌の好きなバンドはThe Cynical Store。
Twitter @CHOEUPHORIA


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